TSMC、米アリゾナ州の半導体工場への追加投資を発表

(米国、台湾)

ロサンゼルス発

2022年12月08日

半導体ファウンドリー(受託製造)の世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)は12月6日、米国アリゾナ州フェニックス北部で3ナノメートル(nm)プロセスの半導体ウエハーを製造する第2工場の建設を開始したと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。生産開始は2026年を予定している。併せて、2024年の生産開始を目指して現在建設中の第1工場は4ミリメートルプロセスの半導体ウエハーを製造すると発表した。

TSMCによると、この2つの工場の投資総額は400億ドル。雇用については、1万人以上の建設労働者に加え、TSMCの直接雇用4,500人、さらに1万人以上のハイテク分野での雇用を創出するとしている。2工場は年間60万枚以上のウエハーを製造し、最終製品の価値は400億ドル以上と見積もられている。

TSMCの今回の発表は、半導体製造装置の第1陣の到着を祝うTSMCのオープニングセレモニーで行われた。式典にはTSMC関係者だけでなく、ジョー・バイデン大統領やジーナ・レモンド商務長官、ダグ・デューシー・アリゾナ州知事のほか、アリゾナの新工場で製造した半導体を購入するとされているアップルのティム・クック最高経営責任者(CEO)らが出席した。バイデン大統領はスピーチで、米国が半導体の技術開発や設計で世界をリードしているにもかかわらず、製造分野では世界シェアの10%程度にとどまる点を指摘し、TSMCに加えて、マイクロン・テクノロジーやインテル、IBMの投資を例に「これらの投資は、米国内でのサプライチェーンの構築と強化に寄与している」と述べ、国内の半導体生産体制強化に向けて産業界に資金援助を行う「CHIPSおよび科学(CHIPSプラス)法」(関連ブラック ジャック 必勝)の意義と成果を強調した。

アリゾナ州では、同州で40年以上操業してきた米国半導体大手インテルも200億ドルを投資して工場建設を進めているほか、半導体関連の部素材や装置を提供するサプライヤーの進出や追加投資も相次いでいる(2022年6月28日付地域・分析レポート参照)。こうした状況を踏まえ、ジェトロは10月に日系半導体関連企業からなるビジネス投資環境調査ミッションを同州に派遣した(ブラック ジャック トランプ)。

(永田光)

(米国、台湾)

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