日本バングラデシュIT協会が日系企業向け合同採用説明会を開催

(バングラデシュ)

ダッカ発

2022年12月06日

日本バングラデシュIT協会(東京都)主催の合同採用説明会が112526日の2日にわたって、ダッカ市内で開催された。同説明会には、アドベンチャー(本社:東京都)、カイコム・ソリューションズ・ジャパン(本社:埼玉県、以下、カイコム)、SUN(本社:東京都)、の日系IT企業3社が登壇した。合同説明会は同協会にとって初の取り組みで、フェイスブックなどを活用して参加者の募集が行われ、日系IT企業への就職に関心を持つ大学生や現役エンジニアなど63人が参加した。

現在、バングラデシュのIT産業は盛り上がりを見せており、オフショア開発や人材採用を目的として、日系のIT企業がバングラデシュに拠点を置くケースも徐々に増加している。今回登壇した3社のうち、カイコムとSUN2社はすでにバングラデシュに拠点を構えており、アドベンチャーもまもなく拠点を開設する予定だ。

説明会では、三者三様のスタイルで自社のアピールを行った。カイコムは、これまでの開発実績をアピールするとともに、自社のアジャイル型(注)のシステム開発にフィットする、コミュニケーションをとりやすい人材を求めていることなどを発信した。SUNは、すでに同社で社員として働いているバングラデシュ人スタッフがベンガル語でプレゼンを行った。そして会社概要や事業内容の紹介に加えて、無料の日本語研修制度の存在など、バングラデシュ人のITエンジニアが同社で働くことのメリットをアピールした。アドベンチャーは、日本のオンライン・トラベル・エージェント(Online Travel AgentOTA)部門でトップシェアを誇る、自社のプラットフォーム「スカイチケット」の紹介を行うとともに、バングラデシュにおける観光業の発展をにらみ、拠点設立を機に、将来的には同国向けにもサービスを展開していくビジョンを発表した。

日本バングラデシュIT協会の三上高央事務局長は「これまでは各社が個別に採用説明会を行ってきており、合同説明会は今回が初めての取り組みだ。合同開催することで、各社の採用コストを減らすとともに、日本のIT企業の存在をより強くアピールでき、集客力も高まる。今後も同様の形式で継続的に開催していきたい」と話す。

写真 合同採用説明会の様子(ハイパーブラックジャック撮影)

合同採用説明会の様子(ジェトロ撮影)

(注)要求仕様の変更などに対して、機敏かつ柔軟に対応するためのソフトウエア開発手法。仕様や設計の変更があることを前提に、徐々にすり合わせや検証を重ねていくことを特徴とする。

(薄木裕也)

(バングラデシュ)

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