ガーナ政府、IMFからの総額30億ドル融資に事務レベルで合意

(ガーナ)

アクラ発

2022年12月15日

IMF1212日、総額約30億ドルにおよぶガーナへの融資について、ガーナ政府と事務レベルで合意に至ったと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。同融資は拡大クレジットファシリティ(Extended Credit FacilityECF)に基づく3カ年計画で、今後、IMF理事会での承認プロセスを経て決定される。121日から13日までIMFの代表団が首都アクラを訪問し、マハマドゥ・バウミア副大統領やオフォリ=アタ財務相、アーネスト・アディソン中央銀行総裁らとの協議を行っていた。

今回の融資は、マクロ経済の安定性と債務の持続可能性を回復させるとともに、インフレの抑制や外的ショックへの耐性強化、市場からの信頼回復を目的としている。ガーナ統計局の発表によれば、11月のインフレ率は前年同月比50.3%を記録し、インフレの抑制は喫緊の課題だ。11月には、大手格付け会社ムーディーズがガーナの格付けを引き下げていた(2022年12月8日記事参照)。

今後は、財政健全化のための構造改革が予定されている。歳入を増加させる中期計画の策定や税務コンプライアンスの強化のほか、財政の透明性の向上、公営企業管理の改善、エネルギー部門とカカオ部門の構造的課題への取り組みが実施される予定だ。

(柴田北斗)

(ガーナ)

ビジネス短信 5295a3d86d84aa1b