米カリフォルニア州、ウェイモの無人自動運転配車サービス実証事業を許可

(米国)

サンフランシスコ発

2022年12月01日

米国カリフォルニア州公益事業委員会(CPUC)は11月18日、グーグルなどを傘下に持つアルファベットの子会社で自動運転技術開発を手掛けるウェイモ(カリフォルニア州マウンテンビュー)に対し、無人の自動運転車(AV)による配車サービスの実証事業実施を許可したと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

CPUCの発表によると、実証事業の対象地域は、同州サンフランシスコ市内全域のほか、サンフランシスコ市に隣接するデイリーシティの一部、シリコンバレーの複数都市(ロスアルトス、ロスアルトスヒルズ、マウンテンビュー、パロアルト、サニーベール)の一部だ。ウェイモの無人AVの走行は、同地域内の速度制限時速65マイル(約105キロ)までの公道において、昼夜を問わず走行が認められる。ウェイモは同地域内において、一般市民向けに配車サービスを提供するが、実証事業の実施期間中、乗車料金は発生しない。

CPUCは今回実証事業の目的について、AVを開発している企業の技術開発を促進するほか、サービス実装に向けて安全性・利便性・公平性・環境負荷などに関する目標を設定してデータを収集するとしており、ウェイモは実証実験の状況を四半期ごとにCPUCへ報告する必要がある。

CPUCが、無人AVの配車サービスの実証事業を許可するのはこれが2例目だ。ウェイモの競合クルーズ(カリフォルニア州サンフランシスコ)は2021年6月に同許可を取得し実証事業を経て、2022年6月に有料でのサービス実施の許可を受けて無人AV配車サービスを開始している(米クルーズ、オンライン ブラック)。

なお、ウェイモは、2021年8月からサンフランシスコ市内でセーフティドライバーが同乗するAV配車サービスの実証事業を開始していた(米ウェイモ、サンフランシスコで自動運転配車無料)。

(田中三保子)

(米国)

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