1~11月の港湾貨物取扱量、前年同期比0.6%増、極東でインフラ整備の動き
(ロシア)
欧州ロシアCIS課
2022年12月23日
ロシア商業海港協会の発表(12月11日)によると、2022年1~11月のロシア海港での貨物取扱量は前年同期比0.6%増の7億6,820万トンだった(添付資料表参照)。極東でコンテナ輸送需要が増加しており、ターミナル建設などインフラ整備に向けた動きが出ている。
品目別でみると、原油が8.6%増、液化ガスが9.4%増といずれもプラスだった。コンテナ貨物は25.6%減と低迷が続いている。「インフラニュース」(12月14日)によると、極東海域に所在する海港での1~11月のコンテナ貨物取扱量は8.3%増の208万TEU(20フィートコンテナ換算)と好調で、2021年実績の192万TEUを超えた。輸出とトランジット貨物の増加が寄与した。
極東でのコンテナ貨物取扱量増加を受け、同海域に所在する港周辺でのインフラ整備計画が浮上している。沿海地方のオレグ・コジェミャコ知事は16日、2023年の投資政策の方針を発表した。この中で、民間投資家がウラジオストク、ボリショイ・カメニ、ポシェット、スラビャンカ各港でコンテナターミナル新設のため1,700億ルーブル(約3,060億円、1ルーブル=約1.8円)を投じる動きがあるほか、2028年までに6つの物流センターを建設する計画があることを明らかにした。
11月単月のロシア海港での貨物取扱量は前年同月比7.8%増の7,362万トン。アゾフ・黒海域での取扱量増加が寄与した。同海域を通じて輸送される主な貨物には石油・同製品、石炭、穀物がある(「インフラニュース」12月13日)。
(浅元薫哉)
(ロシア)
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