JX石油開発と米8リバース、環境対応事業拡大へメキシコ湾岸の共同事業開発で提携
(米国、日本)
ヒューストン発
2022年11月16日
JX石油開発と米国関連事業会社のJXニッポン・オイル・エクスプロレーション(U.S.A.)(以下、NOEX USA)は11月11日、環境対応型事業の拡大推進を目的として、米国8リバース・キャピタル(8 Rivers Capital、本社:ノースカロライナ州ダーラム)との間で、米国メキシコ湾岸での共同事業開発に関する覚書を締結したと発表した。締結式には、JX石油開発の山田哲郎副社長、NOEX USAのスティーブ・フライ副社長、8リバースのダミアン・ボーチャム社長が参加した。
3社は2021年11月に包括提携協定を締結し、各社の持つ知見と技術を持ち寄り、カーボンニュートラル社会の実現につながる事業アイデアの創出、技術開発などに向けた共同作業を行っている(2021年11月11日記事参照)。
発表によると、3社は事業環境の整備が進んでいるとする米国メキシコ湾岸で、8リバースが有する超臨界二酸化炭素(CO2)サイクル発電、水素・アンモニア製造、酸性ガス処理、CO2の直接大気分離回収(DAC)などに関する革新的な技術と、JX石油開発とNOEX USAが有する30年以上の米国市場での知見を活用した事業展開の推進と、高CO2濃度の酸性ガスの有効利用に関しての共同事業開発を行うとしている。
8リバースは持続可能な低炭素社会の実現に注力する先駆的な企業で、パラダイム革新と考えられるゼロカーボン発電を実現する技術をはじめ、水素やアンモニア関連でも独自の技術、プロセスを開発しており、これらの技術を使ったプロジェクトを米国、英国、オセアニアなどで推進している。
JX石油開発はENEOSグループで環境対応型事業を推進している。同グループは2040年長期ビジョンの1つとして、低炭素・循環型社会への貢献を掲げており、2022年5月に公表したカーボンニュートラル計画達成に向けた取り組みの一環として、JX石油開発は、CO2回収・貯留(CCS)と、CO2回収・有効利用・貯留(CCUS)事業を中心とした環境対応事業を推進する方針だ。
(沖本憲司)
(米国、日本)
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