米ベーカー・ヒューズ、フランスのテクニップとモジュール式LNG生産で協業
(米国、フランス)
ヒューストン発
2022年11月24日
米国石油サービス大手ベーカー・ヒューズ(本社:テキサス州ヒューストン)は11月17日、フランスのエンジニアリング大手テクニップ・エナジーと、年間100万~200万トン規模のモジュール式液化天然ガス(LNG)の陸上生産設備の共同開発に向け覚書を締結したと発表した。
発表によると、この共同開発は、LNGの市場投入までの時間短縮を目的としている。ベーカー・ヒューズのモジュール式LNG生産設備は年間80万~100万トン規模の生産能力を有する一方、テクニップの同生産設備は年間200万~300万トン規模の生産能力を有する。両社は共同開発を通じて、互いに生産能力の空白を埋めたいとしている。
ベーカー・ヒューズは、今回の共同開発により、天然ガスの液化プロセスで二酸化炭素(CO2)排出量を削減し、LNGへの転換時間の短縮に資する柔軟かつ標準化されたソリューションが提供できるようになるとしている。同社のロレンツォ・シモネッリ会長兼最高経営責任者(CEO)は「今回の合意はテクニップとの関係におけるマイルストーンであり、両社にとって相互に有益であるとともに、互いの技術の専門的知見とLNG分野における実績を活用することで、顧客の利益を最大化させることができる」と述べている。
両社は脱炭素化に向けて取り組みを進めており、ベーカー・ヒューズは次世代CO2回収技術を促進するため、2022年4月にモザイク・マテリアルズを買収した(2022年4月22日記事参照)。また、テクニップは同年5月にソールズベリーと、エクソンモービルがワイオミング州に保有するCO2回収・貯留(CCS)施設の拡張事業で契約を受注している(2022年5月13日記事参照)。
(沖本憲司)
(米国、フランス)
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