東風乗用車、武漢市で第2工場が稼働
(中国)
武漢発
2022年11月11日
中国自動車メーカー大手の東風汽車集団(本部:湖北省武漢市)の乗用車部門である東風乗用車は10月28日、武漢経済技術開発区で第2工場が稼動したことを発表した。同工場では同社が生産するコンパクトセダンの奕炫(Yixuan)の馬赫(Mach)モデルを生産する。
工場内には溶接、塗装、組み立ての3本の製造ラインが建設されており、年間生産能力は13万台、フル稼働時の年間生産高は150億元(約3,000億円、1元=約20円)となる見込み。今後は同じラインで東風風神ブランドのモデルも生産するとしている(「長江日報」10月30日)。
東風乗用車の丁紹斌総経理兼党委員会書記は開所式で「第2工場の開設により、東風乗用車は年間生産台数20万台という目標達成への自信を深め、2023年に生産能力を大幅に向上させるための基礎を築くことができた」と発言した(同上)。
武漢市では完成車メーカーの工場建設が続く
武漢市では2022年に入って、完成車メーカーの工場建設が相次いでいる。ホンダとその中国現地法人の本田技研工業(中国)投資と東風汽車集団の合弁会社である東風本田汽車は1月5日、同開発区に電気自動車(EV)専用の新工場建設を発表した。敷地面積は63万平方メートル、基本生産能力は年間12万台を予定しており、2024年の稼働開始を目指している。
また、吉利控股集団の傘下で英国自動車メーカーのロータスは7月15日、グローバルスマート工場の完工と同社初のスマート電動SUV(スポーツ用多目的車)「エレトレ」のラインオフを発表した。工場は同開発区内のスマートコネクテッド・EV産業パークに位置し、敷地面積は1,526ムー(注)、総投資額は80億元超。同工場を世界をリードするハイエンドなスマート自動車生産拠点と位置付け、将来的にエレトレを含む3種類のEVモデルを生産するとしている。
(注)1ムー=666.7平方メートル。
(楢橋広基)
(中国)
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