COP27開幕、先行合意の「実践」が焦点
(エジプト)
カイロ発
2022年11月07日
国連気候変動枠組み条約第27回締約国会議(COP27)が11月6日、エジプトのシャルム・エル・シェイクで開幕し、会期は11月18日まで続く。
報道によると、主要国では、米国のジョー・バイデン大統領、英国のリシ・スナク首相、ドイツのオラフ・ショルツ首相、フランスのエマニュエル・マクロン大統領、イタリアのジョルジャ・メローニ首相らが出席の予定。日本からは小池百合子東京都知事が参加するが、11月7日現在、首相や閣僚の参加は公表されていない。また、中国の習近平国家主席、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は前回に続き不参加となる。
「気候実践サミット」と名付けられた首脳級会合は11月7日から2日間開催され、(1)(持続可能な社会への)公正な移行、(2)食料安全保障、(3)気候変動対策と開発のための革新的なファイナンス、(4)エネルギーの未来への投資、(5)水の安全保障、(6)気候変動と脆弱(ぜいじゃく)なコミュニティの持続可能性、という6つが主要テーマとなる。
議長国エジプトは「共に実践へ(Together For Implementation)」をスローガンに掲げ、先行する合意の実践と、そのために必要な資金調達、また既に気候変動の被害を受けている人々が変化に適応するための支援の重要性を強調してきた。11月6日の開幕式では、国連気候変動枠組み条約(UNFCCC)事務局のサイモン・スティル事務局長も同様に、議論から実践への転換、気候変動による損失と補償への対応、資金調達の構造転換の重要性に言及し、今回の会議の論点とするよう呼び掛けた。
(注)これまでの議論、各国の取り組みについては特集「COP27に係る各国・地域の反応」を参照。
(塩川裕子)
(エジプト)
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