ダブルイレブン、タオバオのライブコマースを3億人以上が視聴
(中国)
上海発
2022年11月21日
中国の電子商取引(EC)大手のアリババは11月12日、中国最大のECイベント「双十一」(ダブルイレブン、注)期間中(10月31日~11月11日)の販売促進活動結果を発表した。今回は期間中の販売額の公表を控えたが、新型コロナウイルス流行などで経済状況が厳しい中、2021年と同程度〔2021年の販売額は5,403億元(約10兆8,060億円、1元=約20円)〕の水準だったと公表した。
アリババが運営する「天猫(Tmall)」には、世界90以上の国と地域から29万以上のブランドが参加した。11月10日午後8時に始まったイベントでは、開始後4時間で130以上のブランドが販売額1億元を突破した。スポーツ・アウトドア、ペット用品、コレクターズトイ、宝飾品が特に好調だった。また、輸入品を扱う「天猫国際」では、1,009個の国外ブランドが販売された。
同じくアリババが運営する「淘宝(タオバオ)」のライブコマースを視聴した消費者は、ダブルイレブンの事前イベント期間も含めて3億人以上に達した。ダブルイレブン期間中にタオバオで実施されたライブコマースのうち、62チャンネルが1億元以上を販売し、632チャンネルが1,000万元以上を販売した。
アリババ淘宝天猫産業発展・運営センターの吹雪総監は「今年のダブルイレブンでは、出店企業のビジネス環境の確実性の確保を重要な目標とした。今回参加したブランド・店舗が新たに獲得したユーザーは長期的で持続的な経営の基盤となる。高成長を期待できる新たな消費トレンドを生んでいることに満足している」と述べた。
アリババは2021年からダブルイレブンの活動で、自動化とカーボンニュートラルへの取り組みも進めている。今回は2021年比2倍の700台のスマート物流ロボットを投入し、約200万個の荷物を配送した。また、期間中、荷物集配センター13万カ所に包装箱の回収場所を設置し、使い捨て包装箱を約400万個回収したほか、「天猫」では163万点以上の商品(衣料品、化粧品、食品、省エネ電子製品など)にグリーン低炭素商品を示すラベルが付けられた。
(注)中国の1大ECセールイベント。ダブルイレブンは11月11日を指す。アリババが2009年に「ネットショッピングを楽しむ日」として始めた。2009年の参加店舗数は27店舗だった。
(尹世花)
(中国)
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