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(メキシコ)
メキシコ発
2022年10月25日
メキシコ経済省は10月24日、全国輸出入業者協会(ANIERM)、メキシコ自動車部品工業会(INA)など複数の業界団体の会員を集めたウェビナーを開催した。同ウェビナーでは、経済省が発給する自由貿易協定(FTA)の原産地証明書発給に必要な原産品登録のHSコード変更手続きの方法について説明が行われた。同HSブラック ジャック カード ゲーム、2022年末に予定されている輸出入一般関税率表(TIGIE)の2022年版 HSコードへの移行(2022年6月13日記事参照)に伴い必要となる。
メキシコが締結するFTAには、米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)など事業者自らが原産品かどうかを確認して原産地証明書を作成する自己証明制度のFTAと、経済省が原産品かどうかを判定して証明書を発給する第三者証明制度のFTAの2種類がある。後者の場合、まず経済省に対して原産品登録(日本でいう原産品判定依頼)を行い、登録された商品に対し、輸出毎に原産地証明書の発給申請を行う。なお、EU-メキシコFTA、欧州自由貿易連合(EFTA)-メキシコFTA、日本メキシコ経済連携協定(日墨EPA)は第三者証明制度を採用しているが、経済省に登録された認定輸出者であれば、輸出ごとの原産地証明書の発給を不要とする、 認定輸出者自己証明制度も併用している。ただし、認定輸出者でも経済省に対する原産品登録は必要だ。
国家貿易統合システム(SNICE)の特設サイトに掲載された資料によると、現時点で原産品登録されている42万4,120品目のうち、バージョンアップ後もHSコード8桁に変更がないのが全体の86%(36万6,815品目)、1つのHSコードが複数のHSコードに分かれる(1対Nの変更)品目が9%(3万7,960品目)、別の単一のHSコードに変更される(1対1の変更)品目が5%(1万9,345品目)である。事業者側で手続きが必要になるのは、1対Nの変更品目のみ。1対1の変更は、メキシコ貿易手続き単一デジタル窓口(VUCEM)上で経済省側が自動的に行う。
1対Nの変更品目については、事業者が新しいHSコードを選択する必要があるが、前述の専用サイトに掲載された対象一覧表に新コードを入力し、経済省の専用E-mailアドレス(registros.origen@economia.gob.mx)に11月16日までに送信する。さらに、事業者は自社の連邦納税者登録(RFC)を基に既登録品目を検索し、「新HSコード」の欄に新しいHSコード8桁を数字だけで記入する。新HSコードを把握するためのHS2017-HS2022新旧対照表も、専用サイトに掲載されている。なお、11月16日までに手続きを行わなかった登録については抹消されるため、HS2022版に基づくTIGIEの発効日以降に、VUCEMを通じて登録し直す必要がある。
HSコードが分割された複数品目を輸出する事業者は追加登録が必要
特に注意が必要なのは、HSコードが複数に分割されたが、そのうちの1つだけでなく、複数を自社で扱っている場合だ。この場合は、エクセルファイル上では1つのHSコードしか指定できないため、残りの品目については、HS2022版に基づくTIGIEの発効日以降に、VUCEMを通じて追加登録を行う必要がある。
なお、メキシコ-ブラジル自動車協定(ACE55号附属書II)など、ラテンアメリカ統合連合(ALADI)の枠組みで締結された特恵貿易協定の場合、協定交渉時に合意された時点のALADIのHS分類を原産品登録に用いることになっているため、変更手続きは必要ない。
(中畑貴雄)
(メキシコ)
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