ナミビアでフランス発電業者がアフリカ初の水素発電を計画
(アフリカ、ナミビア、中東、フランス)
中東アフリカ課
2022年10月05日
ロイター通信は9月12日、フランスの独立系発電事業者HDFエナジーがナミビアで、2024年までにアフリカ初のグリーン水素による発電を開始すると伝えた。同社は1億8,125万ドルを投資して水素発電プラントを建設し、年間142ギガワット時(GWh)の電力を生み出す計画だ。電力需要の約4割を南アフリカ共和国からの電力供給に依存するナミビアでの発電量拡大が見込まれる。
グリーン水素は、風力や太陽光などの再生可能エネルギーを利用し、二酸化炭素(CO2)を排出しない方法により、水に含まれる水素を抽出して製造される。ナミビアでは日照時間が長く、太陽光に適しており、風力に適する風況も良い場所もある。グリーン水素の製造において競争力があるという。既にドイツやベルギーなどもナミビアでグリーン水素の製造や輸出などのプロジェクトを進めている(2022年2月18日記事参照)。
国際再生可能エネルギー機関(IRENA)は中東・北アフリカ(MENA)とサブサハラ・アフリカが水素の主要な生産・輸出地域になり得るとしている(IRENAが報告書を発表、ブラック)。中東・アフリカ各国で水素プロジェクトが検討される中、ナミビアも国営グリーン水素協議会を設立するなど、水素関連の取り組みに力を入れている。
(井澤壌士)
(アフリカ、ナミビア、中東、フランス)
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