日米両国、小型モジュール式原子炉の導入でガーナと提携
(米国、日本、ガーナ)
ヒューストン発
2022年10月28日
米国国務省は10月26日、ガーナが小型モジュール式原子炉(SMR)の導入でアフリカの牽引役となることを支援するため、日米両国がガーナと提携したと発表した。
首都ワシントンで開催中の国際原子力機関(IAEA)原子力閣僚会議において、米国国務省のボニー・ジェンキンス国務次官(軍備管理・国際安全保障担当)および米国エネルギー省のキャサリン・ハフ原子力担当次官補、ガーナ・エネルギー省のウィリアム・オウラック・エイドゥ副大臣、日本の太田房江経済産業副大臣が、ガーナの原子力計画における技術中立の状態を考慮して、ガーナへのSMR技術の導入を支援することを決定した。ガーナにおけるSMR導入支援のための協力は、ガーナの原子力規制と米国の輸出規制を前提としており、3カ国は、原子力安全、セキュリティーおよび核不拡散の最高基準を維持することを約束している。
今回の提携により、ガーナはエネルギー安全保障と気候変動対策を推進する上で、世界的規模でリーダーシップを発揮するのみならず、革新的な原子力技術の導入においてアフリカ地域の中核的存在としての地位を確立する機会を得たとされている。
SMRの導入を支援し、ガーナを地域のSMRハブとして確立するための最初のステップとして、日本政府は、日米の産業界(IHI、日揮、レグナム・テクノロジー・グループ、ニュースケール・パワー)がガーナの原子力関係機関を通じてガーナ政府と共同で実施するSMR事業化調査を支援する。
ニュースケール・パワーは、SMRの導入促進に向けて積極的に取り組んでおり、5月に米国のスプリング・バレー・アクイジションと、SMRの商業化の加速に向けて企業結合完了を(ブラック ジャック やり方)、7月に米国のナショナル・テクニカル・システムズとSMR機器を認証する試験室の開発での提携を発表した(2022年7月29日記事参照)。9月には米国のハブーシュ・グループとニュースケールのSMR商業化を加速する戦略的提携を締結()したほか、米国のロイター・ストークスとパラゴン・エナジー・ソリューションズがニュースケールのSMRに核検知技術の提供(米企業2社、ブラック ジャック)、10月にはカナダのプロディジーと洋上可搬型小型原発の概念設計()を発表した。
(沖本憲司)
(米国、日本、ガーナ)
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