ロールス・ロイスが中国でエンジンメンテナンス合弁を設立
(中国、英国)
北京発
2022年09月06日
英国のロールス・ロイスは9月1日、中国国際航空と合弁で、北京市に航空機エンジンのメンテナンス・リペア・オーバーホール(MOR)を行う「Beijing Aero Engine Services」(BAESL、注1)を設立すると発表した。ロールス・ロイスのプレスリリースによると、持ち株比率はそれぞれ50%で、2026年に運営を開始する。トレント700、トレントXWB-84、トレント100といった大型エンジンのメンテナンスなどを行い、2030年代中ごろには年間250台のメンテナンス能力を備える。
中国では、ワイドボディー機の60%にトレント700が搭載されるなど、トレントシリーズのエンジンは広く使用されている。ロール・ロイス民間航空部門のクリス・チョラートン・プレジデントは、今回のパートナーシップによって両社の協力を拡大し、「今後も共同で発展することを期待する」としている。
中国側では、今回の件は8月31日から9月5日まで開催された中国国際サービス貿易交易会のイベントで両社共同で発表されたと報じられている(「経済参考網」9月1日)。ロールス・ロイスにとってBAESLは中国で初、世界で4拠点目のトレントシリーズエンジンのメンテナンスに関する合弁企業となる(「同上」)。
航空機のメンテナンスは中国政府が重視する「戦略的新興産業」(注2)にも含まれている。
(注1)中国側報道では、企業名は「北京航空発動機維修」と表記されている。
(注2)次世代ブラック ジャック オンライン技術、ハイエンド設備製造、新素材、バイオ、新エネルギー自動車、新エネルギー、省エネ・環境保護、デジタルクリエーティブ、関連サービス業。
(河野円洋)
(中国、英国)
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