丸紅、北米の自動車関連事業で戦略的提携の覚書締結
(米国、日本、カナダ)
ヒューストン発
2022年09月13日
丸紅は9月6日、米国最大手の自動車ディーラーグループであるリシア・アンド・ドライブウェイ(LAD)と、北米における商用車フリートマネジメント事業(注)への共同参画、丸紅が展開する自動車関連事業との取引拡大、および電気自動車(EV)分野における新規事業開発について、戦略的提携に関する覚書を締結したと発表した。
LADは、新車の販売およびファイナンスから、メンテナンス・修理、中古車の買い取り・販売まで、自動車のライフサイクル全体にわたるサービスを一般消費者向けに提供している。25州278拠点に販売・サービス拠点を有しており、丸紅によると、米国の自動車ディーラーとしては最大規模となる。
米国では、自動車の電動化や自動運転などの技術革新、シェアリングなどにより、「車両の保有から利用へ」のシフトが進んでいることから、丸紅は、企業部門においても、ユーザー企業に代わり、車両保有・管理の役割を担う商用車フリートマネジメント事業の重要性が高まると見込んでおり、多様化するニーズに対応するとしている。
また丸紅は、本提携を通じて、カナダを中心に企業向け商用車リース・レンタル事業を展開するグループ企業であるカナダのTDFグループの米国事業拡大をLADと共に支援していく方針だ。加えて、丸紅が運営している米国南部を中心にアフターマーケット向け自動車部品販売事業を行うXLパーツおよびTPHホールディングスにおいても、LADとの部品取引拡大を図ることとしている。
丸紅の金融・リース事業第一部の林孝至部長は、今回の提携に関し「LADとの取り組みを通じて、北米における商用車フリートマネジメントを含めたモビリティー事業の推進を加速したい」と述べている。
(注)企業向け商用車リース・レンタル事業。ユーザー企業が利用する車両の調達から、メンテナンス・修理、処分に至るまでのあらゆる車両関連の管理業務を提供するもの。
(沖本憲司)
(米国、日本、カナダ)
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