総選挙は野党の右派連合が勝利、首相は辞任を発表
(スウェーデン)
ロンドン発
2022年09月16日
スウェーデンで9月11日に実施した総選挙(定数349)(関連ブラック ジャック 勝ち)の更新された暫定結果が15日に発表された(注)。穏健党のウルフ・クリステルソン氏を支持するスウェーデン民主党、穏健党、キリスト教民主党、自由党から成る右派連合は176議席となり、マグダレーナ・アンデション首相(社会民主労働党)を支持する中央党、左翼党、緑の党が構成する中道・左派連合(173議席)に勝利した(添付資料表参照)。投票率は、84.2%となった。集団犯罪、移民問題、光熱費を含めたインフレなどが争点となり、大接戦になった。
この選挙結果を受け、アンデション首相は9月14日に辞意を示し、翌15日に正式に自身の免職を要請。閣僚とともに議長によって罷免されたが、新政権が発足するまで暫定政府を率いることとなる。
勝利した右派連合の中では、既に次期政権について議論が行われているようだ。次期首相として穏健党のクリステルソン党首が有力視されているが、議会で予算案の承認を得るためには他の右派政党3党から支持を得る必要があることから、連立から排除する場合でも政策面での配慮が必要となるとされる(「ダーゲンス・ニーエター」紙9月14日)。特に移民政策については、最大議席を獲得した極右・スウェーデン民主党との調整が難航するだろうと、欧州国際政治経済センター(European Centre for International Political Economy)のフレドリク・エリクソン氏は指摘している(「ブルームバーグ」9月15日)。
(注)最終結果は、再集計ののち9月18日ごろ発表されることになっている。
(島村英莉、篠崎美佐)
(スウェーデン)
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