スバル「アウトバック」、中型車対象の米側面衝突試験で唯一の最高評価獲得
(米国、日本)
米州課
2022年09月05日
スバル(SUBARU)は8月25日、スポーツ用多目的車(SUV)「アウトバック」の2022年モデルが、米国道路安全保険協会(IIHS)の中型車を対象とした新たな側面衝突試験において、唯一の最高評価を獲得したと発表した。
米国の保険業界によって設立された非営利団体のIIHSは、自動車事故による死亡、負傷、物的損害を減らすことを目的にさまざま活動を行っている。同協会は、自動車の安全性を向上させるための継続的な取り組みの一環として、死亡事故の原因になり得る速い速度での衝突に対応するため、新しくより厳格な側面衝突試験を導入した。同協会が現行モデルの性能を評価するため、2022年モデルの「アウトバック」を含む7台の中型車を試験したところ、同車のみが最高評価の「Good」を獲得した。
試験は従来どおり、交差点で2台の交差車両が衝突することを想定して実施された。最近の中型SUVの重量に合わせて、これまでよりも900ポンド(約408キロ)重い4,200ポンド(約1,905キロ)のコンクリート製の障壁に対し、時速60キロ(これまで時速50キロ)で衝突した場合の車内のダメージ度合いを調べた。衝突時に発生するエネルギーは、82%増加している。車内には、運転席と後部座席に小柄な女性または12歳の子供に相当するダミー人形2体が設置された。最高評価を獲得するためには、衝突時に乗員スペースが良好な形状に維持され、ダミー人形の状態が重傷の危険性が高くないことを示す必要がある。また、サイドエアバッグとシートベルトにより、ダミー人形の頭部が車内で強く衝撃を受けることを阻止する必要がある。「アウトバック」は、これらの基準を満たした。
スバルは8月3日、2022年度4~6月期の連結決算において、売上高が前年同期比31.3%増の8,341億円に上ったことを明らかにしている。同社は、半導体の供給不足による生産制約の影響は残るものの、全世界販売台数が重点市場である米国を中心に堅調に推移し、同11.7%増の19万6,000台になったとしている。
(片岡一生)
(米国、日本)
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