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(ドイツ)
ミュンヘン発
2022年08月16日
ドイツ自動車大手のBMWグループは8月1日、ドイツ東部ザクセン州のライプチヒ工場で、蓄電池モジュールの2番目の生産ラインが稼働したと発表した。
新たに稼働した同工場の蓄電池モジュール生産ラインは、ミュンヘン工場で生産されるバッテリー式電気自動車(BEV)「BMW i4」用のもの。具体的には、パートナー企業から調達した蓄電池セルを組み合わせて蓄電池モジュールを生産し、完成した蓄電池モジュールは、コネクター、制御・冷却機器などとともにアルミニウム製ハウジングに納められる。同工場では2021年5月から、「BMW iX」用の蓄電池モジュール生産第1ラインが稼働していた。
今回の生産ラインへの投資金額は約7,000万ユーロで、2022年末までに約250人の雇用が創出される見込み。同工場では現在約5,300人が勤務し、電動車用部品生産関連で既に700人以上が働いている。ライプチヒ工場の完成車生産台数は19万1,604台(2021年)で、BMWグループの全世界における生産台数の7.8%を占める主力工場の1つだ。
BMWは、2025年までに新車販売台数の3割以上を電動車、2030年までに5割以上をBEVとする目標を掲げている。2021年の販売はBEVが10万3,854台、プラグインハイブリッド車が22万4,460台で、全体に占める電動車の割合は13.0%、うちBEVが4.1%となっている(2022年7月28日付地域・分析レポート参照)。
欧州での蓄電池生産能力、2030年までに10倍に
欧州では、蓄電池生産能力のさらなる拡大が予想されている。フラウンホーファー・システム・イノベーション研究所(ISI)の7月15日付発表によると、欧州における蓄電池セル生産能力(車両用・定置用などを含む)は、2030年までに1.5テラワット時(TWh)まで拡大し、うち、ドイツが欧州最大の395ギガワット時(GWh)となる可能性があるという。
同研究所によると、欧州の蓄電池生産能力は2022年末までに約124GWhに拡大、2025年までに最大600GWhとなり、2030年までには最大1.5TWhになる可能性がある。2030年までに、欧州が全世界の蓄電池生産能力の約4分の1を占めることになるという。同研究所によると、これまでに40を超える蓄電池セルメーカーが、欧州での蓄電池工場建設を発表している。
(高塚一)
(ドイツ)
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