国内最大の自動車展示会が開催、EVへの関心高まる
(インドネシア)
ジャカルタ発
2022年08月19日
インドネシアのジャカルタ近郊で自動車展示販売会「ガイキンド・インドネシア国際オートショー(GIIAS)」が8月11日から21日まで開催されている。乗用車と商用車が対象で、トヨタやホンダなどの日系ブランドを含めて25の主要ブランドが出展した。日系ブランドにととまらず、中国や韓国のブランドも、積極的に電動自動車(EV)の展示を行った。主催者によると、11日間で7兆ルピア(約637億円、1ルピア=約0.0091円)の成約を見込む(「リパブリカ」7月30日)。
GIIASはインドネシア最大の自動車展示販売会で、「新型コロナ禍」前の2019年には約47万2,000人、2021年(2021年11月16日記事参照)には29万3,000人が来場した。今回のGIIASのテーマは「FUTURE IS BRIGHT」。アグス・グミワン工業相は「インドネシア国民のEVへの関心が高まっている」とした上で、「2030年にはEVや電動バスなど合計60万台、電動バイク300万台の国内生産を開始する予定だ」と述べた(「コンパス」8月18日)。
ジェトロが8月18日に会場視察したところ、中国大手メーカーの上汽通用五菱汽車(ウーリン)が展示した小型EV「Air ev」に、来場者の注目が集まる様子が確認できた。同車は、ウーリンが同国市場で初めて販売するEVとなる。走行距離が200キロの「スタンダード・レンジ」と300キロの「ロング・レンジ」の2種類で、オンザロード価格(注)は前者が2億3,800万ルピア、後者が2億9,500万ルピアとなっている。同車は2022年6月から予約受け付けを開始し、担当者によると、既に約2,000台の注文を受けたという。8月からジャカルタ近郊の同社工場において生産が開始されており(ウーリンプレスリリース)、順次引き渡しが開始される予定だ。
日系ブランドも、多くがEVやハイブリッド車を展示した。スズキ自動車はハイブリッド車「エルティガ・ハイブリッド」を展示した。7月から販売を開始しており、オンザロード価格は2億7,000万~2億9,200万ルピアに設定されている。
(注)車両登録証の取得手数料などを含めた車両価格。
(上野渉)
(インドネシア)
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