全国衛生緊急事態宣言を再び延長、新型コロナ第4波を引き続き警戒

(ペルー)

リマ発

2022年08月19日

ペルー保健省(MINSA)は815日、828日に期限を迎える全国衛生緊急事態宣言(注、2022年1月25日記事参照)を829日以降更に180日間延長することを定めた大統領令第015-2022-SA外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを公布した。7回目の延長となった同宣言の発令は、MINSA傘下の国立疫病対策センター(CDC-Perú)が、現在進行中の新型コロナウイルス感染の第4波を引き続き公衆衛生上の脅威として位置付けており、感染予防対策と各種制度を継続する提案を受けたものだ。

626日の第4波宣言以降における感染状況は、816日時点で累計感染者数が423,983人(感染拡大初期からの総累計感染者数は4046,670人)、累計死者数は1,671人(同215,159人)に上っている。週別では、2022年第29週(7月第4週)の感染者数が84,880人と最も多く、直近の第31週(8月第1週、56,222人)から第32週(8月第2週、54,915人)にかけては2.4%減少している。しかし、引き続き5万人以上の感染者を記録していることから、CDC-Perúは注意喚起を行っており、予断を許さない状況にある。一方、医療機関における病床状況については、818日時点でICU(集中治療室)病床占有率31.49%、通常病床占有率20.24%と逼迫した状況にはない。

(注)国家の危機によって国の存亡や国内治安の混乱が懸念されるのが「緊急事態宣言」なのに対して、国民の健康と生命が危機にある状況で発令されるのが「衛生緊急事態宣言」。

(設楽隆裕)

(ペルー)

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