入国要件の緩和で観光客の増加に期待
(チリ)
サンティアゴ発
2022年08月02日
観光次官官房が発表している統計データによると、2022年1~5月までにチリを訪れた外国人観光客数は、前年同期比約6.7倍となる44万306人だった。これは、比較対象の2021年の観光客数が新型コロナウイルス流行による国境封鎖や入国制限の影響を受け、大幅減だったためでもある。一方で、新型コロナウイルス流行前の2019年1~5月と比較すると80%減だった。2022年5月単月の観光客数は12万3,335人で、新型コロナウイルス流行後としては、はじめて単月の観光客数が10万人を超えた。入国に関する規制は大幅に緩和されつつあるものの、新型コロナウイルス流行前の水準に回復するまでには至っていない。
非居住者の入国要件を緩和、イースター島への渡航再開へ
チリ政府が7月15日に更新にした、新型コロナウイルス関連の各種規制や入国要件をまとめた資料によると、これまで非居住者がチリに入国する際の入国要件となっていたオンライン カジノ ブラック ジャック旅行保険(新型コロナウイルス関連の疾病がカバーされており、かつ最低補償金額が3万ドル以上であること)への加入が任意に変更された。これにより、非居住者の入国に必要なのは、宣誓供述書(C19)の入力のみとなり、入国要件がさらに緩和された。世界的にみても新型コロナワクチンの接種率が高いチリでは、新型コロナウイルスの影響を大きく受ける観光業界から、入国要件の緩和や国内の各種規制の撤廃を求める声が以前から上がっていた。
8月4日には、新型コロナウイルス流行から2年以上にわたり国境封鎖を行ってきた、チリの観光名所の1つであるイースター島行きの航空便の運行が再開される。7月30日付の官報によると、イースター島への渡航者は、搭乗から24時間以内に行われたPCR検査の陰性証明書の掲示(6歳未満は抗原検査でも可)と、ワクチン接種済みであることを証明する特別移動許可証(Pase de Movilidad)の掲示が必要となる。ほかにも、到着後1日目か5日目にランダムで新型コロナウイルス検査が実施される。また、到着後7日間は渡航者追跡プロトコルに則し、保健当局が渡航者の健康状態の確認を行う。
(岡戸美澪)
(チリ)
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