鴻池運輸の米子会社、冷凍・冷蔵倉庫を増設へ、輸入食品増加に対応

(米国、日本)

ロサンゼルス発

2022年08月18日

鴻池運輸(本社:大阪市中央区)は810日、米国子会社のコウノイケ・パシフィック・カリフォルニア(KPC、本社:カリフォルニア州)の既存敷地内に主に輸入食品を取り扱う冷凍・冷蔵倉庫を増設すると発表PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)した。投資額は2,260万ドル。202210月に着工し、20244月の稼働開始を予定している。

鴻池運輸の発表によると、KPCは輸入食品の冷凍・冷蔵保管や配送の旺盛な需要に対応するため、カリフォルニア州ウィルミントン地区に保有する既存倉庫の鉄道貨車引き込み線の一部を除去した用地に、延床面積6,700平方メートル、保管能力16,000パレット(注)の倉庫を建設する予定。既存倉庫と合わせると、KPC全体では延床面積は25,000平方メートル、保管能力は4万パレットとなり、関連会社を含めると、冷蔵・冷凍倉庫の保管能力は 75,000 パレットに拡大する。増設予定の倉庫における主な取扱品目は、冷凍肉・水産品、冷凍果汁などの輸入食品とされている。

米国での日本食人気の高まりにより、日本の生鮮食品の対米輸出額は拡大を続けており、日本政府は202011月に策定した「農林水産物・食品の輸出拡大実行戦略」の実行を通じて、この動きを後押ししている。こうした点も背景として、鴻池運輸は米国で冷蔵・冷凍の食品を保管する能力の拡充を進めているとみられる。

(注)一定数量の貨物を1単位にまとめて載せる荷台。

(永田光)

(米国、日本)

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