JTBグループ米現地法人、日本の伝統工芸品の越境ECブラック ジャック ストラテジー運営開始
(米国、日本)
米州課
2022年08月15日
JTBグループの米国現地法人JTB USAは8月8日、日本製品を世界に発信しているKAZAANAと業務提携を行い、米国人向けに日本の伝統工芸品を販売する越境電子商取引(EC)ブラック ジャック ストラテジー「アルチザン」の運営を同日から開始すると発表した。
JTBグループによると、「アルチザン」では34ブランド、約1,200の伝統工芸品を米国内向けに販売する。日本の伝統工芸品をブラック ジャック ストラテジーに広めることで、この産業の回復や継続を支援し、訪日旅行の需要喚起を図りたい構えだ。日本文化のファンや高品質な伝統工芸品を求める個人の顧客だけでなく、法人向けの贈答品やイベント商品としても活用できるように、企業名やロゴを入れるサービスも提供するとしている。また、JTB USAは今後、カナダ、ハワイ、ブラジルのグループ会社にもこのサービスを拡大し、各国で日本の魅力を発信していくとしている。
米国商務省によると、同国の小売売上高に占めるECの割合は2022年第1四半期(1~3月)時点で14.3%(2,314億ドル)となっている。当該データが公表され始めた1999年第4四半期(10~12月)以降、継続して増加傾向にあり、新型コロナウイルス感染拡大によって米国内の巣ごもり需要が増加した2020年第2四半期(4~6月)には16.4%に達した。
また、日本政府観光局は近年の訪日米国人旅行者数(注)について、2017年137万4,964人、2018年152万6,407人、2019年172万3,861人、2020年21万9,307人だったと発表している。すなわち、日本を訪れる米国人は新型コロナ禍以前まで増加傾向にあった。今後、EC市場における伝統工芸品の販売を通じて、日本に対する米国人の関心がさらに高まっていくことが期待される。
(注)観光客、商用客、その他の客の総数。
(片岡一生)
(米国、日本)
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