上半期の新車販売台数、前年同期比33%増の33万1,386台
(マレーシア)
クアラルンプール発
2022年08月15日
マレーシア自動車連盟(MAA)は7月21日、2022年上半期(1~6月)の新車販売台数が前年同期比33.0%増の33万1,386台だったと発表した。うち、乗用車が31.2%増の29万3,540台、商用車が49.2%増の3万7,846台だった。生産台数は31.8%増の31万7,933台だった(添付資料「表1 自動車販売台数の内訳」、「表3 自動車生産台数の内訳」参照)。
販売台数は主要メーカーで2桁増
メーカー別にみると、販売台数トップ10のメーカーは、ほとんどが前年同期比30%以上の増加を記録した(添付資料「表2 主要メーカー(上位10位)別自動車販売台数」参照)。第2国民車メーカーのプロドゥアが前年同期比30.9%増の12万7,343台で、市場シェアの約4割を占めた(添付資料「図 自動車販売台数と各社シェアの推移」参照)。2021年11月にフェースリフト(注)された第 3 世代小型ハッチバック車「マイビ」が好調で、2022年上半期は3万8,039台を売り上げた。第1国民車メーカーのプロトンは1.9%増の5万7,402台と微増にとどまったが、2位を維持した。プロトンは2022年5月にフェースリフトされた小型セダン「サガ」が好調で、2022年上半期は2万3,484台を売り上げた。
日系では、トヨタが34.6%増の4万5,910台で3位、ホンダが58.7%増の3万9,673台で4位だった。トヨタのピックアップトラックは商用車全体の34.0%を占めた。
月別にみると、2022年上半期の販売台数は、半導体不足の影響が大きかった4月を除いて前年同月を上回った。特に3月の販売台数は7万3,244台と、単月では過去最高を記録した。4月は5万7,545台、5月は5万634台といずれも5万台で推移した。6月に6万3,366 台で台数が大幅に膨らんだ。これは、自動車販売税の減免措置が同月に終了したことによる駆け込み需要が影響している(2022年6月22日記事参照)。減免措置最終日の6月30日には、プロドゥアは1日当たりとして過去最多の2万5,100台分の予約をマレーシア全土で受け付けた。
2022年通年の新車販売台数についてMAAは、前回見通しの60万台から63万台に上方修正した。マレーシアの景気回復が堅調なことや、売上税減免の猶予期間の設定、新モデルの導入などを背景要因として挙げた。
(注)自動車のマイナーチェンジの1つで、主に外装を変更することを指す。
(関淑怡)
(マレーシア)
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