日米政府、通商協力枠組みの第2回会合開催、経済閣僚の電話会談も実施

(米国、日本)

ニューヨーク発

2022年08月26日

米国通商代表部(USTR)は825日、日米通商協力枠組みの第2回会合を22日の週に開催したと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。日本側から鯰博行・外務省経済局長、松尾剛彦・経済産業省通商政策局長、米国側からはマイケル・ビーマンUSTR代表補(日本・韓国・APEC担当)が出席した。

日米通商協力枠組みは、通商分野の日米共通のグローバルアジェンダやインド太平洋地域での協力、日米2国間の通商協力などに関する議論を行う局長級の枠組み。USTRのキャサリン・タイ代表が202111月に訪日した際に立ち上げに合意し、第1回会合が2022228日(日本時間)に行われた(2022年3月2日記事参照)。

USTRの発表によると、日米両政府は労働やデジタル経済など、両国の利益が共通する分野の取り組みについて議論した。労働分野では、世界のサプライチェーンにおける強制労働などの根絶に関して今後さらなる議論を行う。デジタル経済の分野では、第三国の懸念ある規制への対応を協議した。また両国は、貿易に関する協力を進める新たな取り組みに関する提案を共有した。そのほか、第1回会合と同様に、第三国による市場・貿易歪曲(わいきょく)的な慣行や、米国と日本がそれぞれ議長国を務める2023年のAPECG7に向けた協力をめぐって議論した。規制の透明性など2国間の通商課題も議題に上った。

日米政府間では825日、西村康稔経済産業相とジーナ・レモンド商務長官の電話会談も行われた。経済産業省の発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによると、両閣僚は日米半導体協力の強化やインド太平洋経済枠組み(IPEF)の推進などについて意見交換した。また、オープンRANの普及促進などの日米協力の推進についても議論した。IPEFに関しては、989日に閣僚会合が米国ロサンゼルスで開催される予定だ(2022年8月24日記事参照)。米商務省の発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによると、レモンド商務長官は日米経済政策協議委員会(経済版2プラス2EPCC)の下での輸出管理や新しい技術の促進、サプライチェーンの強靭(きょうじん)化に関する協力に継続的な支持を表明した。日米両政府は経済版2プラス2の初会合を7月末に開催している(2022年8月1日記事参照)。

(甲斐野裕之)

(米国、日本)

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