韓国政府、ブラック ジャック 勝率
(韓国)
ソウル発
2022年08月01日
韓国の産業通商資源部は7月21日、関係省庁と合同でブラック ジャック 勝率(以下、達成戦略)を発表した。半導体産業は、「新政権の経済政策方向」においても、国家戦略産業として成長を支援することとされている(2022年6月21日、2022年6月23日記事参照)。他方、半導体を取り巻く世界的な競争が激化する中、韓国の半導体エコシステムの強化に向けた施策パッケージを策定し、バッテリー、ディスプレー、未来モビリティ、ロボット、バイオなどの「半導体プラス産業」も加えた総合的な競争力強化を目指す。
達成戦略では、半導体産業団地の拡大に向け、2026年までの5年間で340兆ウォン(約35兆3,600億円、1ウォン=約0.104円)の投資を計画した。インフラ支援として、龍仁(ヨンイン)、平沢(ピョンテク)団地を対象に、電力や純水などのインフラ整備費用を国費支援する。また、労働・安全面に関する規制緩和として、労働者の法定労働時間(週52時間)の例外を設け、研究開発分野に従事する労働者に最長64時間までの特別延長を認める予定(注1)。さらに、12月までに半導体産業に対する規制緩和として、化学物質管理法における有害化学物質管理に関する設置・管理基準の緩和などの支援も行う。
韓国政府は、半導体関連人材の量と質の確保も、発展のための課題としている。特に、半導体素材、部品、装置メーカーや中堅・中小のファブレス企業の人材流出が深刻化し、今後2031年までに15万人以上の追加人材が必要と見込む。この課題に対応するため、半導体協会、企業および政府が共同で「半導体アカデミー」を2022年内に設立し、「韓国版SRC」(注2)や「韓国版IMEC」(注3)などの教育環境を運営し、人材育成の司令塔を担うとしている。
半導体開発分野では、パワー半導体技術の高度化に4,500億ウォン、車載半導体に5,000億ウォン、AI(人工知能)半導体に1兆2,500億ウォンを投じ、2030年のシステム半導体の市場シェアを現在の3%から10%まで引き上げる。
達成戦略の公表に際し、李昌洋(イ・チャンヤン)同部長官は「今回の発表は、産業の進化に並行し、政府の対策もレビューしていくことで、半導体超強大国達成戦略の実現を進めていく」と強調した。
(注1)現状、日本による対韓輸出管理対象品目の研究開発、素材・部材・装置の協力モデルなどが特別延長の対象だが、この範囲を「半導体の研究開発」に拡大する。
(注2)Semiconductor Research Corporation、米国の官民合同の半導体研究コンソーシアム。
(注3)Interuniversity Microelectronics Center、ベルギーに本部を置く次世代エレクトロニクス技術を開発する国際研究機関。
(当間正明)
(韓国)
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