重慶市、RCEP協定の実施行動計画を発表、日本との取り組みも明記

(中国、日本)

成都発

2022年08月16日

中国の重慶市政府は7月28日、「地域的な包括的経済連携(RCEP)協定の質の高い実施に関する行動計画」を発表した。重慶市のRCEP加盟国との貿易拡大や、外資系企業誘致の効率化、現代サービス業発展先行区の建設、内陸地域の国際物流ハブ機能の向上など24項目の措置を盛り込んでいる。

行動計画では、日本を含むRCEP加盟国との経済連携強化に向けた主要な取り組みも明記した。

  1. 農産物、食品、衣類、化学製品などの対日輸出、主要部品、重要機械設備、集積回路、光エレクトロニクス測定機器などのハイテク製品について、日本や韓国からの輸入を拡大。
  2. 重慶市民の生活の質を向上させるため、日本、韓国からの菓子類、日用品などの特色ある消費品の輸入を拡大。
  3. 次世代ブラック ジャック 賭け 方テクノロジー、新エネルギー車やインテリジェント・コネクテッド・ビークル(ICV、注)、新材料、バイオなどの分野で、日本や韓国、シンガポールとの技術提携を加速し、サプライチェーンの再構築を促進。

行動計画ではこのほか、2026年までに重慶市のRCEP加盟国との貿易額について、輸出は1,100億元(約2兆2,000億円、1元=約20円)、輸入は1,900億元に到達させるとの目標を掲げている。同市政府によると、2022年上半期(1~6月)の同市のRCEP加盟国との貿易額は前年同期比11.6%増の1,322億7,000万元で、同市の貿易額全体の31%を占めた。重慶税関が6月末までに発行したRCEP協定に基づく原産地証明書は計441件だった。1月のRCEP協定発効以降、重慶市所在の日系企業による同協定の積極的な活用事例もある。市内に営業拠点を持つ化学品専門商社ハイケムは、日本向けリン酸二水素、硝酸カリウムなどの輸出にRCEP協定を活用することで関税削減効果が得られたという(「新華網」4月15日」)。

(注)人工知能や通信技術により、安全性の向上や自動運転を可能とする自動車の総称。

(王植一)

(中国、日本)

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