韓国国会議長とペロシ米下院議長が会談、安全保障・経済分野の協力を確認

(韓国、米国、中国、台湾)

ソウル発

2022年08月05日

韓国国会は84日、金振杓(キム・ジンピョ)国会議長と34日に訪韓したナンシー・ペロシ連邦下院議長との共同記者会見の内容を発表した。

金議長は、現職としては20年ぶりとなるペロシ議長の訪韓を歓迎し、韓国の新政権発足後、バイデン大統領に続きペロシ議長が訪問したことは、韓米関係の象徴的かつ重要なマイルストーンだと述べた。また、韓米関係が安全保障、経済、技術同盟まで拡大し、包括的なグローバル同盟への発展を議会レベルで強力に支えていくために協議することで合意した。さらに、両国は北朝鮮における核開発問題などの脅威が高まっている状況を憂慮し、強力な対北朝鮮抑止力をもとに国際協力および外交的対話を通じて、実質的な非核化と平和の定着を成し遂げるために両国政府の努力を支援していくことで一致した。

「聯合ニュース」(84日)によると、ペロシ議長は会談において、一連のアジア来訪の主要目的を「安全保障」と述べ、韓米安全保障同盟の重要性を強調した。朝鮮半島の非核化問題に対しては、両国の関係をどう強化していくか議論したいと強調した。経済分野では、韓国の対米投資が活発化していることを歓迎し、韓国系米国人が起業家として米国の経済成長、雇用の創出、地域経済の活性化に寄与していると言及した。

また、「東亜日報」(84日)は、共同記者会見では触れられていないものの、中国による台湾海域での軍事演習が行われる中、米中対立は韓国にとってかなりの負担になるとした。さらに当記事は、台湾海峡の危機を前に、北朝鮮の核問題が後回しにされ、米国から同盟国としての責務を果たすよう要求される可能性があり、対中、対米外交の綿密なシナリオが必要になるとした。

(当間正明)

(韓国、米国、中国、台湾)

ビジネス短信 21c6a0d58faf0a36