計画停電を実施、ディーゼル燃料輸入抑制で外貨準備高保持を狙う

(バングラデシュ)

ダッカ発

2022年07月20日

バングラデシュ電力・エネルギー・鉱物資源省(MPEMR)は718日、外貨準備高の急減への対応策として、翌19日から、国内で稼働しているディーゼル炊きの火力発電所の稼働を停止し、全国的な計画停電を実施すると発表した。報道によると、ディーゼル火力発電所(電力供給量全体の2.8%)の停止により、1,0001,500メガワット(MW)の供給が不足する見込みで、エリア別に1日当たり12時間の計画停電を実施するとしている。まずは719日から1週間の計画停電を実施し、その状況を踏まえ、それ以降の計画停電の方針を決定すると報じている。また、国内のガソリンスタンドを週1日操業停止することも発表し、ディーゼル燃料の輸入を20%抑止することを目指す。

計画停電のスケジュールについては、ダッカ電力供給外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますDESCO、ダッカ商業・住宅地区所管)とダッカ配電会社外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますDPDC、その他のダッカエリア所管)で日々更新する予定。

ダッカから南東部のナラヤンゴンジ市に位置するアダムジー輸出加工区(EPZ)にジェトロが19日に照会したところ、現在は産業エリアについて計画停電の対象外となっているものの、引き続き電力供給会社に対象外とするよう、関係省庁や電力供給会社に要請しているとの回答を得た。また、ジェトロが立地するダッカのグルシャン地区でも、19日に予定されていた時間に停電は発生しなかった。

今回の計画停電は、外貨準備高保持のためのディーゼル燃料の輸入抑制が目的のため、この措置の実施期間は長引く可能性がある。日々の計画停電のスケジュールに加え、今後の状況についても注視する必要がある。

(安藤裕二)

(バングラデシュ)

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