商業省から知的財産局(SAIP)へ、商標権の執行権限の移管完了
(サウジアラビア)
リヤド発
2022年07月25日
サウジアラビアの主要紙「サウジ・ガゼット」は7月21日、サウジアラビア商業省が商標権の執行(エンフォースメント)に係る法的権限について、サウジアラビア知的財産局(SAIP)への移管を完了したことを明らかにしたと報じた。
今回の移管は、国内の知的財産権の新たな所管官庁として、SAIPが知的財産保護の執行を担うことを定めた2018年5月の閣議決定に基づくもの。同決定後、他の公的機関からSAIPへ、知的財産権の登録・管理などの移管手続きが順次進められてきた。
商標権については、2020年2月に登録・管理に係る機能を商業投資省(当時、現在の商業省)からSAIPに移管〔2020年2月16日付サウジアラビア国営通信(SPA)〕、権利行使に関する管轄も、2021年8月に同省からSAIPに移管されていた(2021年9月中東知的財産ニュースレターVol.56)。(729KB)
商業省は商標権の登録あるいは商標権侵害に関する報告について、今後は全てSAIPが窓口になるとして、以下の連絡先を公表している。
- ウェブサイト:http://saip.gov.sa
- サポートセンター:http://Support.saip.gov.sa
- E-Mail:saip@saip.gov.sa
- ツイッター:@SAIPKSA
- 電話窓口:+966-920-021421
日本企業による商標出願も堅調に推移
世界知的所有権機関(WIPO)によると、日本からサウジアラビアへの商標出願件数は、データが公開されている直近5年間(2016~2020年)をみると、アラブ首長国連邦(UAE)に次ぐ3,097件を記録(添付資料表参照)。新型コロナウイルスの影響で世界的に件数が減少した2020年を除けば、堅調に推移している。
(秋山士郎)
(サウジアラビア)
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