食品安全法が施行、今後発表の細則に注意
(カンボジア)
プノンペン発
2022年07月08日
カンボジアで食品安全法が2022年6月8日付で発布され、即日施行された(英語仮訳添付資料参照)(注1)。この法律は、消費者保護を目的に、食品の安全や品質、衛生、公正な取引を管理することを定めている。食品の生産・加工・流通・販売に関わる全ての事業者がこれを守る必要がある。全11章43条からなり、食品の品質、衛生管理、品質表示ラベルによるブラック ジャック サイト提供、トレーサビリティーの確保、食品検査の方法、違反した場合の罰則などを定めている。
商業省(MOC)の消費者保護・不正防止総局(CCF、注2)のパン・オウン局長によると、この法律は国際植物防疫条約(IPPC)、国際獣疫事務局(OIE)、コーデックス規格(CODEX)といった、食品安全と動植物検疫の国際基準を参照の上、2015年ごろから作成を開始していたという。
同法に関して、今後法律を運用する細則として、下位法令が制定される。CCFのパン氏によると、今後6カ月以内に合計9つの下位法令〔政令(Sub-decree)3つ、複数省省令(Interministry prakas)3つ、省令(Prakas)〕3つを各関連省庁と協力の上作成する予定とのこと。また、食品安全法に関連し、管理監督の役割を担う省庁は6つあり、カンボジアの農林水産省(MAFF)が農業畜産水産業、産業科学技術革新省(MISTI)が食品加工業、保健省(MOH)がレストランなど外食産業、観光省(MOT)がホテル産業、関税消費税総局(GDCE)が輸出入に係る水際の検査を担当。商業省は、消費者保護の観点から食品の卸・流通経路・小売店での販売方法などを含め検査・監督する義務を担う。
日系を含む外資企業が対応すべき点は、今後作成される細則により定められるため、CCFの発表に注意する必要がある。
(注1)同仮訳は、商業省(MOC)消費者保護・不正防止総局(CCF)が作成
(注2)CCFは食品安全法のほか、品質安全管理法、消費者保護法、公正取引法を担当している。
(秋間かをる)
(カンボジア)
ビジネス短信 ccbe5c051d310ae2