保健省傘下の財団が、オミクロン株新派生型「BA.4」「BA.5」の拡大を警戒
(ブラジル)
サンパウロ発
2022年07月20日
ブラジル保健省傘下のオズワルドクルス財団は7月7日、「フィオクルス・ゲノムネットワーク報告書(2022年6月17~30日)」を公開(注1)し、ブラジルで感染が確認されている変異株の状況を説明した。
同報告書によれば、2022年6月17~30日の期間で1,745件の新型コロナのゲノム解析を行った結果、オミクロン株の新派生型「BA.2」が64.0%で最も割合が高く、「BA.5」が20.5%、「BA.4」が14.7%、「BA.1」が0.7%と続いた(注2)。ただし、最新の解析結果では「BA.4」や「BA.5」の割合が5月以降に増加したことに触れつつ、欧州や北米で見られるように、今後「BA.4」や「BA.5」がブラジルにおける「懸念される変異株(Variants of Concern:VOC)」に分類される可能性があると警告した。
同財団のデータによれば、ブラジルでの新規感染者数(7日間移動平均)は4月27日(1万2,434人)以降に増加に転じており、(2022年6月3日記事参照)、直近の7月10日(5万8,006人)まで増加し続けている。
(注1)オズワルドクルス財団が14日ごとに結果を公表している。同財団では、2020年3月以降、合計で約5万件の新型コロナのゲノム解析を行っている。
(注2)合計で99.9%となるが、小数点第2位以下のブラック ジャック ブラック クイーンまで含めると100%になるとみられる。
(古木勇生)
(ブラジル)
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