新型コロナにかかる「公衆衛生上の緊急事態」を延長

(コートジボワール)

アビジャン発

2022年07月27日

コートジボワールでは77日、国家安全保障理事会(CNS)が開催され、「公衆衛生上の緊急事態」を71日から3カ月間延長することを決定した。これは、新型コロナウイルス感染拡大の状況のほか、サル痘やデング熱、近隣国でのラッサ熱の発生状況を議論した結果を受けたもの。今回の決定は、事態が急激に悪化した場合に当局が迅速に新たな制限措置を発動できるようにするためで、追加規制は現時点ではない。

同国のピエール・ディンバ保健・公衆衛生・普遍的医療給付相の報告によると、6月に入って新型コロナの陽性者数、陽性率はともに増加傾向にある。陽性率は6月初めの2.4%から6月末には8.8%に上昇した。この感染者の再燃は、特に学校の休暇によって移動の機会が増えたことなどが要因として挙げられている。国内全域では、オミクロン型変異株が優勢で、現在は他の変異株も検出されているという。

サル痘、エボラ出血熱、ラッサ熱については、多くは外国で罹患(りかん)した患者から国内感染に広がるケースで、これまで断続的に報告されている。欧米で最近拡大しているサル痘は、コートジボワールでは現在のところ確認されていないものの、西アフリカではナイジェリアとガーナでそれぞれ21件、18件の症例が確認されている。

デング熱の状況については、コートジボワールでは74日現在、83人の患者が発生し、うち68人が出血性で、1人が死亡したと報告された。感染者の多くは、大アビジャン圏、特にココディ-ベンジェルビル保健医療圏で発生しているという。

(渡辺久美子)

(コートジボワール)

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