上海市、RCEP協定の利活用推進へ企業向け相談ステーション設立へ
(中国)
上海発
2022年07月27日
上海市商務委員会は7月21日、地域的な包括的経済連携(RCEP)協定の活用を促進するため、商務委員会の指導の下に企業向け相談ステーションを設立すると発表した。上海アジア太平洋モデル電子港湾ネットワーク運営センターや、外高橋保税区管理局、虹橋国際中央ビジネス区管理委員会、長寧区商務委員会が該当する。上海市が2022年2月18日に発表したRCEP協定の活用促進措置(2022年2月25日記事参照)の一部を実現したかたちだ。
4つの相談ステーションでは、オンラインと対面形式で対応する。企業に関税優遇や原産地規則、貨物貿易規則、税関手続きと貿易の便利化といったRCEP協定に関する相談サービスを提供する予定で、近く開始される(各ステーションの連絡先などの詳細は添付資料参照)。
また、上海市税関は2022年上半期(1~6月)に管轄地域内でRCEP協定を活用した通関申告を6,950件受理し、輸入貨物の金額は76億6,000万元(約1,532億円、1元=約20円)、関税減免額は1億5,000万元に達したと発表した。また、輸出の原産地証明書の発給は2万7,000件、輸出貨物の金額は105億6,000万元となった。
2022年に入り、上海市税関は同市商務委員会などの関連部門と共同で、オンラインと対面形式でRCEP協定に関する政策の周知を行っている。同市の新型コロナウイルス感染拡大への対策のため、RCEP協定原産地応急保障体制を構築し、専門家がオンラインで原産地証明書の申告を企業に指導している。このほか、税関のホットライン12360を通じ、企業からの政策に関する問い合わせや業務プロセスに関する質問に回答するなど、RCEP協定を活用した輸出入業務を支援している。
(宋青青)
(中国)
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