インドがEV用バッテリーの強制認証規格を発行
(インド)
ムンバイ発
2022年06月29日
インド消費者食糧公共配給省は6月24日、同省インド規格局(BIS)が電気自動車(EV)バッテリーの製品安全に関する規格を発行したと発表した。
同省プレスリリースによると、インドの強制認証規格を定めるBISが、電動車両用リチウムイオン電池パックおよびシステムの性能試験仕様の標準規格「IS17855:2022(以下、IS17855)」を発行し、高出力・高エネルギー用途の電池パックおよびシステムについて性能、信頼性、電気製品の基本特性などに関する試験の仕様や手順を標準化した。IS17855は、車両用リチウムイオン電池パックと同システムの国際規格「ISO 12405-4:2018」と整合しているとしている。詳細についてはBISホームページに近日公開される予定(6月27日現在、未掲載)。
この規格で規定された性能試験は、駐車時(バッテリーが長時間使用されていない状態)、出荷時(激しい揺れや細かい振動が起こる状態)や保管中の状態、低温や高温時に作動する状態など、実際に起こりうる環境を考慮しており、こうした状況に応じた様々な試験の実施を定めている。
車両の推進用電源として使用されるリチウムイオン電池システムは、家電製品や固定電池と大きく異なり、高出力を発揮する。そのため、その保安性や信頼性などを確保しなければならないとして、強制認証規格の発行を予告していた。さらにBISは、L分類(二輪車、三輪車、四輪車などの一般車両)、M分類(バスなど旅客車両)、N分類(トラックなど運搬車両)向けのEV用バッテリーに関連する2つの規格を追加発行する予定。
(松永宗徳)
(インド)
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