グーグル、実写 版 ブラック ジャック
(ブラジル、中南米)
サンパウロ発
2022年06月15日
米国グーグルのサンダー・ピチャイ最高経営責任者(CEO、注)は6月9日、公式サイトで、向こう5年間で中南米地域に12億ドルを投資すると発表した。投資対象として注力する分野は、デジタルインフラ、デジタルスキル、起業家精神、包括的で持続可能なコミュニティーの4つ。要旨は次のとおり。
- デジタルインフラ:米国東海岸からブラジル、ウルグアイを中継しアルゼンチンまでをつなぐ海底ケーブル「フィルミナ」を2023年に完成させる。データセンターを設置しているブラジルでは、企業のデジタルトランスフォメーション(DX)を支援し、エンジニアの活躍の場を増やす。
- デジタルスキル:オンラインで、IT分野のトラブルシューティングやデータ分析などを一定期間学習することによって得られる「グーグルキャリア認定書」プログラムを受講するための奨学金を中南米地域の100万人に提供する。
- 起業家精神:中南米地域で、テクノロジーを駆使した起業が広がる潮流を捉え、スタートアップ企業支援などへ投資を行う。2016年にはブラジルに「グーグル・フォー・スタートアップ・キャンパス・サンパウロ」を開設しており、こうした施設などを通じてスタートアップ企業の資金調達や雇用創出に貢献する。小規模企業が困難な時代を生き抜くため、ビジネスモデルをデジタル化する際の支援も視野に入れている。
- 包括的で持続可能なコミュニティー:人類が抱える課題解決に向け、十分なサービスを受けていないコミュニティーへの支援のため資金を提供する。最新テクノロジーなどを提供する「グーグル・ドット・オーグ」を通じて、向こう5年間で3億ドルを投じ、持続可能性に焦点を当て、女性や若年層にビジネスチャンスを提供すべく支援する。
(注)サンダー・ピチャイ氏は、グーグル親会社アルファベットのCEOも兼任。
(古木勇生)
(ブラジル、中南米)
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