バイデン米大統領、7月に中東を訪問、サウジアラビアとの関係修復へ
(米国、サウジアラビア、イスラエル)
米州課
2022年06月15日
米国のカリーン・ジャンピエール大統領報道官は6月14日、ジョー・バイデン大統領が7月13~16日に中東地域を訪問するとの声明を発表した。本訪問の目的は、イスラエルの安全と繁栄に対する米国のコミットメントを強化し、湾岸協力会議(GCC)やエジプト、イラク、ヨルダンの首脳らによる会議に出席するとともに、域内のカウンターパートと面会し、米国の安全保障や経済的および外交的利益を進展させるためとしている。
バイデン大統領は、まずイスラエルを訪れた後、ヨルダン川西岸地区でパレスチナ自治政府の関係者と会談する予定。同大統領はその後、現在GCCの議長国を務めるサウジアラビアのジッダを訪問し、首脳会談に臨む。ジャンピエール報道官は声明の中で、「バイデン大統領は、サルマン国王の指導力と招待に感謝している。同大統領は約80年にわたって米国の戦略的なパートナーであるサウジアラビアへの重要な訪問を楽しみにしている」と述べた。
バイデン大統領は、2020年大統領選挙への立候補を表明した後の2019年11月、記者のジャマル・カショギ氏を殺害したサウジアラビアを「のけ者」にすると発言し、同国との距離をとってきた。他方、ガソリンの全米平均価格が2022年6月12日時点で1ガロン(約3.8リットル)当たり5ドルを超え、ウクライナ情勢の長期化が見込まれる中(関連ブラック ジャック 勝ち)、OPECなどによる原油の増産に向けて、サウジアラビアとの関係を修復する必要性を感じているとみられる。
在米サウジアラビア大使館も同日に声明を発表し、「バイデン大統領はサウジアラビア訪問初日にサルマン国王と会談した後、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子殿下と会談する。ムハンマド皇太子殿下とバイデン大統領は、さまざまな分野における2国間協力や共同の取り組みに焦点を当てた公式会談を行う。サウジアラビア王国は、バイデン大統領を歓迎し、われわれのパートナーシップの新たな章が開かれることを楽しみにしている」と述べている。
(片岡一生)
(米国、サウジアラビア、イスラエル)
ビジネス短信 709483b4151b4023