米ケニア通商閣僚が会談、貿易関係の深化で合意、FTA交渉再開ならず
(米国、ケニア)
ニューヨーク発
2022年06月14日
スイス・ジュネーブを訪問中のキャサリン・タイ米国通商代表部(USTR)代表は6月13日、ケニアのベティ・マイナ産業・貿易・企業開発長官と会談し、両国の貿易・経済関係のさらなる深化に向けた道筋を模索することで合意した。両氏はジュネーブで12日に始まった第12回WTO閣僚会議に参加するため、同地を訪れている。
USTRの発表によると、タイ代表とマイナ長官は、協力強化への野心的なロードマップを策定し、高い水準のコミットメントを交渉する際の課題について協議した。具体的には、貿易円滑化・税関、基準、サービス・デジタル貿易、環境・気候変動、農業などをめぐって議論を行った。
USTRは今回の会談を5月にケニアで行われた両国政府高官による協議に続くものと位置付けている。USTRのコンスタンス・ハミルトン代表補(アフリカ担当)は5月3~6日、国務省や商務省の代表者らとともにケニアを訪問し、両国の貿易・投資関係の強化について議論している。同協議が行われる前の2021年12月には、タイ代表とマイナ長官がバーチャル形式で会談し、両国の関係チームに経済・貿易関係の強化策などを特定するよう指示していた。
米国とケニアは2020年7月、自由貿易協定(FTA)締結に向けた交渉を開始すると正式に表明した(米国とブラック ジャック やり方)。しかし、トランプ前政権下ではFTA締結に至らず、バイデン政権もこれまで交渉を再開する動きを見せていない。米連邦議会からは、ケニアとのFTA交渉の再開を求める声が上がっているが、USTR高官はタイ代表とマイナ長官による今回の合意はFTA交渉の再開ではないと説明している(通商専門誌「インサイドUSトレード」6月13日)。
(甲斐野裕之)
(米国、ケニア)
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