アフリカ最大級の保健医療会議・展示会が開催、日本企業が多数出展
(エジプト、日本)
カイロ発
2022年06月16日
エジプトのカイロで6月5~7日、アフリカ最大級の保健医療会議・展示会「第1回African Health ExCon」が開催された。
開会式にはアブドゥルファッターハ・エルシーシ大統領、ムスタファ・マドブーリー首相が出席。テドロス・アダノム世界保健機関(WHO)事務局長がビデオメッセージを寄せた。ディスカッションでは、今回の「新型コロナ禍」がアフリカの医薬品製造の遅れを浮き彫りにしたとの発言が続いた。これを受けてエルシーシ大統領は、エジプト政府は国営企業を中心に医薬品の国内製造に力を入れており、新型コロナワクチン3,000万回分をアフリカ諸国向けに供与すると述べた。
同展示会への日本企業の関心は高く、製薬分野では武田薬品工業、アステラス製薬、大塚製薬(同社の合弁企業)、医療機器ではキヤノンメディカルシステムズ、富士フイルム、シスメックス、オリンパスなどが出展した。エジプトの代理店ブースの中では、歯科用機器メーカーが複数出展した。医療系大学や大学病院の建設も続く中、研修用のマネキンやロボットなどは日本製を含め、来場者の大きな注目を集めていた。
エジプトでは、国民医療保険制度が段階を追って導入されており、医療分野の公的投資が増加している。フィッチ・ソリューションズの報告書によると、エジプトの医薬品・医療機器市場はともに、今後5年間に年率10%の成長が見込まれており、期待も大きい。
開催初日の主催者発表によると、イベントには国内外の350社が出展、24のセミナーにアフリカから招待された研究者を含む800人が登壇、登録来場者数は3万5,000人だった。来年度の開催は未定となっている。
(福山豊和)
(エジプト、日本)
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