タイ国鉄がレッドライン事業の第2回サウンディング型市場調査セミナーを開催

(タイ)

バンコク発

2022年05月17日

タイ国有鉄道(SRT)は4月27日、首都圏鉄道「レッドライン」(通勤電車システム)事業(添付資料図参照)の第2回サウンディング型市場調査セミナーを、対面とオンラインを併用するかたちで開催した。レッドライン事業のサウンディング型市場調査セミナーは2021年10月26日に開催された第1回に続く実施となった(2021年11月2日記事参照)。

第1部では、延伸4路線にかかるスケジュールを含むレッドライン事業の概要、オペレーション計画を含む技術的な調査結果、財務分析結果および投資モデルについて、第2部では、現在検討されている官民連携(PPP)事業者選定のための入札手続きや契約の概要について説明があった。

2021年11月29日に開業した2路線(バンスー中央駅~ランシット駅間、バンスー中央駅~タリンチャン駅間)以外の延伸4路線については、2022年5月中にFS調査のレビューと分析を行い、PPPに係る報告書を取りまとめる。5月以降、PPP事業者選定手続きに入る。開業時期については、それぞれ次のように2段階に分かれる予定となっている。

1.第1段階:2026年開業予定

  • ランシット駅~タマサート大学ランシットキャンパス駅間 距離:8.84キロ、駅数:4駅
  • タリンチャン駅~シリラート駅間、タリンチャン駅~サラヤ駅間 距離:20.50キロ、駅数:7駅

2.第2段階:2028年開業予定

  • バンスー中央駅~パヤタイ~フアマーク駅間およびバンスー中央駅~フアランポーン駅間 距離:25.90キロ、駅数:9駅

投資分析に関しては、延長4路線の建設には約781億バーツ(約2,890億円、1バーツ=約3.7円)の投資が必要だとしている。また、投資分析に係る指標は、内部収益率が7.7%、正味現在価値が65億9,468万バーツ、費用便益比が1.05、投資回収期間が24年だ。

なお、本セミナー関連資料は、レッドライン事業ウェブサイトPDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)から確認することが可能。

(川村輔、デゥアンパニッチ・チュティマ)

(タイ)

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