新型コロナワクチン2種類の製造を中止
(ロシア)
欧州ロシアCIS課
2022年05月24日
ロシアで製造される新型コロナワクチンのうち、ペプチドワクチンのエピワクコロナ、不活化ワクチンのコビワクが生産中止になったことが分かった。5月20日にモスクワで開催された医療・保健関係会議で、連邦消費者権利保護・福利監督局(ロスポトレブナドゾル)付属中央疫学研究所のアレクサンドル・ゴレロフ研究業務担当副所長が明らかにした(インターファクス通信5月20日)。
副所長によると生産中止の理由はロシア国内での需要減少によるもの。特に地方部からは世界初の新型コロナワクチンとしてロシアで登録されたスプートニクV以外の発注が途絶えているという。ロシアではこのほか、2022年4月に量産が始まったコンワセル(連邦生物医学庁付属サンクトペテルブルクワクチン血清研究所が開発)があるが、今後の生産継続の見通しは不透明だという。
ロシアでの新型コロナウイルス感染者数はオミクロン株のピークだった2月中旬以降、減少を続けている。連邦政府新型コロナ対策本部の発表では、5月23日の新規感染者数は全国で4,158人(モスクワ市229人、サンクトペテルブルク市307人)。減少のペースは4月以降鈍っているものの、感染者数は2020年4月の新型コロナ感染拡大第1波の時期並みに下がっている。
(欧州ロシアCIS課)
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