ルーマニア国営ロムガス、エクソンから黒海ガス田の権益を取得、ガスの自給と輸出を目指す

(ルーマニア)

ブカレスト発

2022年05月12日

エクソンモービルは5月3日のプレスリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで、同社のルーマニアの上流部門(探鉱・採掘・生産部門)であるエクソンモービル・エクスプロレーション・プロダクション・ルーマニア(ExxonMobil Exploration and Production Romania、以下EMEPRL)が所有するルーマニア沖黒海の第19ネプチューン深海ブロック(XIX Neptun Deep Block)の権益と全株式を、ルーマニアの国営石油会社ロムガス(Romgaz)に10億ドル以上で売却すると発表した(なお、エネルギー省の5月3日のプレスリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによると、10億6,000万ドルの売買契約)。EMEPRLは同ブロックの権益50%を所有しており、残り50%の権益は、オーストリアのエネルギー大手OMVが株式の過半を出資するルーマニアのOMVペトロール(OMV Petrol)が所有している。EMEPRLは同ブロックの権益を2008年11月に取得していたが、エクソンモービルはより投資効率の高いプロジェクトにシフトする。エクソンモービルは、2022年第2四半期に取引が完了する見込みとしている。

同日の調印式に出席したニコラエ・ヨネル・チウカ首相は、ロムガスとOMVペトロールによるガスの共同生産が2026年までに実現することで、ガスの自給、エネルギー資源の面での独立という目標を達成すると述べた。さらに、周辺諸国への輸出を保証できる十分な生産量を見込んでいるとした(「ナインオクロック」紙5月3日)。

(西澤成世)

(ルーマニア)

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