第1四半期の貿易総額は2桁増、電気・電子製品の輸出が牽引

(マレーシア)

クアラルンプール発

2022年05月09日

マレーシア統計局は4月28日、2022年第1四半期(1~3月)の貿易総額が前年同期比23.6%増の6,249億リンギ(約18兆7,459億円、1リンギ=約30円)だったと発表した(添付資料表1参照)。輸出は3,450億リンギ、輸入は2,799億リンギと、いずれも20%以上増加した。貿易収支は10.9%増の651億リンギだった。貿易総額、貿易黒字ともに、第1四半期としては過去最高額を記録した。

輸出を品目別にみると、コロナ禍で加速するデジタル化の影響で、全体の約4割を占める電気・電子製品が1,373億リンギと前年同期比で27.2%増加し、引き続き好調だった(添付資料表2参照)。同品目の半分強を占めた集積回路が29.6%増の712億リンギに拡大した。精製石油製品、パーム油・同製品もそれぞれ43.9%増の230億リンギ、69.9%増の216億リンギと堅調だった。

カジノ 無料みると、中国向けの輸出が、電気・電子製品や液化天然ガスなどが大きく寄与して19.2%増の501億リンギ、輸入が21.3%増の613億リンギで引き続き最大の貿易相手国だった(添付資料表3参照)。米国向けの輸出では、特に電気・電子製品や鉄鋼製品の輸出増により10.7%増の361億リンギ、輸入は23.8%増の206億リンギだった。日本向けの輸出は、特に液化天然ガス、金属製品および原油などがけん引し19.6%増加した。日本からの輸入は6.5%増の191億リンギだった。なお、2021年第4四半期と比べると、輸出寄与度は全ての上位貿易相手国・地域においてやや鈍化した(添付資料図参照)。

中国のロックダウン、ロシアのウクライナ侵攻による悪影響を懸念

2022年第1四半期の輸出が、電気・電子製品の好調により2021年に続き高水準を維持したことから、ユナイテッド・オーバーシーズ銀行(UOB)の国際経済・市場調査エコノミストは、 2022年の輸出額増加率の見通しを、従来の前年比2.0%から8.0%に大幅に引き上げた。他方で、中国のゼロ・コロナ政策によるロックダウンの長期化やロシアのウクライナ侵攻などは今後の貿易に悪影響をもたらしかねないと懸念も示した(「ザ・エッジ紙」4月18日)。

(エスター頼敏寧)

(マレーシア)

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