再生可能天然ガスで米アーキアとリパブリックが共同事業、生産量は米国最大規模
(米国)
ヒューストン発
2022年05月11日
米国再生可能天然ガス(RNG)生産大手のアーキア・エナジー(Archea Energy、本社:テキサス州ヒューストン、以下、アーキア)と米国環境サービス業大手のリパブリック・サービシズ(本社:アリゾナ州フェニックス、以下、リパブリック)は5月5日、全米で39のRNGプロジェクトを開発する合弁事業を発表した。埋め立て地で発生するガスから、パイプラインで輸送可能な高品質のRNGを生成するもので、RNGの生産量としては、米国で最大規模のプロジェクトとなる。これにより、2030年までにバイオガスを50%以上再利用するという、リパブリックの長期持続可能な目標達成に向けた大きな前進が期待される。
今回の発表によれば、向こう5年間でアーキアは約8億ドル、リパブリックは約3億ドルを出資する。アーキアはRNG施設の開発、設計、建設、運営を行う。これらの施設は19の州にあるリパブリックの埋立地に併設される予定だ。2022年後半に着工し、2027年にかけて完工、試運転が予定されている。39のプロジェクトが全て稼働すると、年間1,250万MMBtu(100万英熱量単位、約3,663ギガワット時)以上のRNGが生産される見込みだ。
低炭素燃料のRNGは、相当量の温室効果ガスを置換することができ、短期的な気候変動対策として注目され、需要増が期待されている。埋め立てガスの長所は、他の再生可能エネルギー源よりも規模が大きく、予測可能性が高い点にある。
リパブリックは本RNG事業を加え、航空機の電化やプラスチックの再利用など、100以上の再エネ関連事業を手掛けることになる。
RNG拡大に向けた、他社による最近の取り組み事例としては、北米で廃棄物の収集などを手掛ける米国ウェイスト・マネジメント(本社:テキサス州ヒューストン)が2022年から2025年にかけて8億2,500万ドルを投資し、RNGのインフラを拡充する計画を2022年4月に発表している(関連実写 版 ブラック ジャック)。
(沖本憲司)
(米国)
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