カナダ連邦政府、4月25日からコロナ関連による国境措置を緩和も、オンタリオ州ではマスク着用義務を一部延長

カナダの連邦公衆衛生庁は4月22日、新型コロナウイルス感染拡大により、カナダへの渡航に際して必要だった自己隔離計画の提出や入国後14日間のマスク着用義務などの国境措置について、4月25日付で緩和することを発表した。他方、オンタリオ州政府は同日、4月27日に義務解除が予定されていた公共交通機関や病院などでのマスク着用について、6月11日まで延長することを発表した。連邦政府と州政府との間で規制が異なる場合、より厳しい規則を順守する必要があることから、日本からの渡航者は注意が必要だ。

連邦政府による国境での緩和措置の詳細は以下のとおり。

○新型コロナウイルスワクチン接種完了者は、入国時の自己隔離計画の提出が不要となる。また、同ワクチン接種完了済みの親、義親、保護者、個別指導教師が同伴する5～11歳の子供、および同ワクチンの医学的禁忌を持つ渡航者についても、本要件が解除される。

○2022年4月25日以降にカナダに入国するワクチン接種完了者に対しては、これまで到着後14日間、課されていた以下の義務が解除される。

• 公共の場でのマスク着用
• 症状や兆候が現れた場合の観察・報告
• 同一旅行グループの他の参加者が症状や兆候を示したり、陽性と判定されたりした場合の自己隔離
• 濃厚接触者と訪問先のリスト保持

○新型コロナウイルスワクチンの2回接種完了済みの親、義親、保護者、個別指導教師が同伴する5～11歳の未接種または1回接種完了の子供は、カナダ入国時に新型コロナウイルス検査が不要となる。現在、カナダへ渡航資格のある12歳以上の1回接種完了者または未接種者については、引き続き入国前検査が必要（5歳未満については、これまでも新型コロナウイルス検査結果の提出は不要）。

なお、同庁では「2022年4月25日以降にカナダに入国するワクチン接種完了者は、公共の場でのマスク着用が連邦政府から義務付けられることはないものの、本措置は旅行者が移動を完了した後にのみ適用される。旅行者は旅行での移動中（飛行機や船の中）、マスクを着用し続けなければならず、外してもよい場合は国境で政府職員から通知される」として、注意を呼び掛けている。

他方、オンタリオ州政府による、同州でのマスク着用義務付けは、以下の施設で6月11日まで延長される。

• 公共交通機関
• 医療現場（例：病院、医院、医療サービスを提供する診療所、研究所など）
• 長期介護施設
• 老人ホーム
• 医療的および社会的弱者にケアとサービスを提供するシェルターなどの集合ケア環境

（飯田洋子）