2022年3月の自動車生産は好調も国内販売は低調
(アルゼンチン)
ブエノスアイレス発
2022年04月14日
アルゼンチン自動車製造業者協会(ADEFA)は4月5日、2022年3月の自動車(トラック、バスを除く)の生産台数および輸出台数を発表した。生産台数は前月比29.4%増、前年同月比19.2%増の4万8,746台、輸出台数は前月比23.0%増、前年同月比10.0%増の2万4,623台だった(添付資料「図1 自動車生産台数の推移」、「図2 自動車輸出台数の推移」参照)。輸出は、ブラジル、中米向けが好調だった(添付資料表1参照)。
前年来、生産台数は右肩上がりで推移しているが、ADEFAは生産活動を今後下押しする可能性のある要素として、世界的な半導体不足の問題、物流費の高騰、中央銀行による資本取引規制の強化による輸入への影響、の3つを挙げた。
自動車の国内販売は、7カ月連続で前年同月比マイナスとなっている。アルゼンチン自動車販売代理店協会(ACARA) によると、2022年3月の自動車国内販売(新車登録)台数(トラック・バスを含む)は、前月比17.9%増、前年同月比3.2%減の3万3,146台だった(添付資料図3参照)。国内販売台数の前年比割れが続く要因の1つに、厳しい輸入規制による新車の不足がある。3月の販売台数の原産国別内訳をみると、国産車が60%、ブラジル産が31%だったが、前年同月は国産車が46%、ブラジル産が48%だった。2022年第1四半期のブランド別、車種名別の販売台数をみると、ブランド別ではトヨタが、車種名別ではフィアットのクロノスが最も売れた(添付資料表2参照)。国産車が存在感を増している。
(西澤裕介)
(アルゼンチン)
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