中国企業がEVバッテリー統合事業に60億ドルの投資を表明
(インドネシア、中国)
ジャカルタ発
2022年04月22日
中国の車載電池大手のCATL(寧徳時代新能源科技、Contemporary Amperex Technology)の子会社のCBLは4月14日、インドネシアにおいて電動車(EV)のバッテリーサプライチェーン構築を担うインドネシア・バッテリー・コーポレーション(IBC)(注)、国営鉱山企業アネカ・タンバンとの3社間で、ニッケルの採掘・製錬を含むEV用バッテリーの統合事業に関する協力を行うことで合意した(CATLプレスリリース)。投資額は59億6,800万ドルを見込む。
本事業は、北マルク州東ハルマヘラ県にあるFHT工業団地などで実施され、ニッケル採掘・加工、EVバッテリー製造、バッテリーリサイクルの分野での協力が想定されている。ルフット・ビンサル・パンジャイタン海洋投資調整相は「本合意はEVエコシステムを構築しようとするインドネシアにとって重要な意味を持つ」とコメントした。
存在感高まる中国・韓国企業
EV向けバッテリーサプライチェーンでは、中国・韓国企業の動きが目立つ。2019年1月には、世界最大のステンレス鋼メーカーの青山鋼鉄や、CATLの関係会社など、いずれも中国企業が出資したQMB New Energy Materialsが設立され、2次電池の製造に欠かせない高純度ニッケル・コバルト化合物を鉱石の一貫した製造を行っている。また、現代自動車は2021年7月に、LGエナジーソリューション(LG化学の子会社)と共同で、LIBセル生産工場を首都ジャカルタ近郊に建設すると発表した(カジノ 無料 ゲーム アプリへ)。さらに、2022年に入ってからは現代自動車がインドネシア初となる国産バッテリーEV(BEV)の生産をジャカルタ近郊の工場で開始し、4月中に国内販売の予定となっている。
(注)IBCは2021年3月に設立された。同社は、国営企業のMIND ID、アネカ・タンバン、プルタミナ、PLNが共同出資する持ち株会社で、同社が担う役割は、ニッケルの鉱石採掘・製錬、LIB製造、充電設備の整備や電池のリサイクルなど、EVバッテリー産業のサプライチェーンの全体にわたる。
(上野渉)
(インドネシア、中国)
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