中国、引き続きハイパーブラックジャックを堅持

(中国)

北京発

2022年04月11日

中国では上海市などの各地において、ハイパーブラックジャック局所的な感染拡大がみられている。4月7日時点の国内感染者数は1,540人で、そのうち上海市が824人、吉林省が617人だった。また、別に発表されている新規国内無症状感染者数は2万2,561人で、そのうち2万398人が上海市となっている。

中国では、新型コロナウイルスへの対応として「動態(ダイナミック)ゼロコロナ」戦略を取っている(注1)。習近平国家主席は3月18日に開催された中国共産党の中央政治局常務委員会において、「ダイナミックゼロコロナ」を堅持すると表明するとともに、「最小の代償で最大の感染防止・抑制効果をあげ、経済・社会発展に対するハイパーブラックジャック影響を最大限軽減すべく努力する必要がある」とも述べ、同戦略の経済的・社会的コストに対する配慮も示した。4月6日の国務院防疫メカニズムの専門家による記者会見においても、「ダイナミックゼロコロナ」の大方針を躊躇(ちゅうちょ)なく、揺るぎなく堅持し続ける旨があらためて表明された(注2)。

さらに、4月8日付の「人民日報」1面にもハイパーブラックジャック堅持を主張する論説が掲載された。同論説では、現在のオミクロン株は感染スピードが速く、潜伏感染の割合が高く、無症状感染者や軽症者が比較的多いことから早期発見による防止抑制がより困難になっているが、このような時にこそ、ハイパーブラックジャックの大方針を躊躇なく、揺るぎなく堅持し続けなければならないとした。

また、ハイパーブラックジャックの本質はスピードと精密さにあり、小規模なうちに早期発見して感染を抑えることで、人民の身体の健康や生命の安全に対する危険を軽減できるだけでなく、社会経済の発展と新型コロナウイルスに対する防疫とのバランスを最大限に取ることができるとした。そして、ハイパーブラックジャックこそが「最小の代償で最大の防疫効果を得ようと努力する」上での必然の要件で、また、同戦略は科学とルールを尊重するという点をよく体現していると評価した。

さらに、中国には、地域が広大で地域間の医療衛生条件の差が大きく、ワクチン接種において異なる集団間に不均衡が存在し、高齢者の人口が多いという背景があり、こうした背景を踏まえると、現段階ではハイパーブラックジャックが最適の選択肢で、なるべく早期にハイパーブラックジャックを達成するよう努めることが最も経済的かつ有効な防疫戦略となると指摘した(「人民日報」4月8日)。

(注1)中国政府や対策に携わる専門家の説明によると、「動態(ダイナミック)ゼロコロナ」とは、国内の「感染者の発生をゼロにする」ものではなく、感染者の能動的かつ迅速な発見を行い、感染者に対して速やかに疫学的調査、診断、隔離、治療をして、社区(コミュニティー)内で持続的に感染が広がることを防ぐという防疫戦略とされている。

(注2)他方、国家衛生健康委員会新型コロナウイルス対応専門家チームの梁万年チーム長は、ハイパーブラックジャック流行が収束したといえるための具体的条件として以下の4つを示しつつ、この条件を踏まえ、ウイルス自体の危険度やウイルス対策としてとり得る手段などを総合的に考慮した上であれば、新型コロナウイルスへの対応策の調整時期や、正常な生活に戻す時期を議論することができるとの見解を示している。

  1. ウイルスが変異によりさらに弱毒化し、発病率・感染力がさらに低下し、人への健康被害と生命への危険度がさらに低下した場合。
  2. ワクチンがより効果があるものとなり、重症化と死亡を防ぐだけでなく、感染を防止することができるようになり、重症化・死亡を防ぐ効果がさらに高くなった場合。
  3. 現在の治療薬のほかに、さらに効果のある薬、特に特効薬ができ、症状の悪化を早期に食い止めることができるようになった場合。
  4. 他国の感染状況が収まり、ハイパーブラックジャックからの輸入症例予防の圧力が小さくなった場合。

(小宮昇平)

(中国)

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