中国産とベトナム産シームレス銅管に予備ダンピング判定

(韓国、中国、ベトナム)

ソウル発

2022年03月23日

韓国産業通商資源部は3月17日、貿易委員会を開催し、中国産およびベトナム産のシームレス銅管に対するアンチダンピング(AD)調査の予備判定の結果を公表した。予備判定では、中国およびベトナムから輸入されるシームレス銅管が不当に安い価格で輸入され、国内産業への実質的な被害が軽微ではないと判断された。今回の調査結果を踏まえ、以下のダンピングマージン率を設定し、今後3カ月間(注)の現地調査や公聴会などの本調査を進め、AD関税賦課の最終判断を下すとしている。調査の概要は以下のとおり。

1.申請者:ヌンウォン金属工業、プグァン金属

2.申請日:2021年9月28日

3.調査対象品目:シームレス銅管(Seamless Copper Tubes and Pipes)

(1)品目の詳細:外径3.80ミリメートル以上28.58ミリメートル以下、厚さ0.2ミリメートル以上、2.00ミリメートル以下、長さ50メートル以上のコイル形態のシームレス管

(2)用途:耐食性や熱伝導率に優れ、エアコンや冷蔵庫などの家電製品および工業用熱交換器、冷暖房および空調システムなどに使用

(3)関税品目分類(HSK):7411.10.0000

5.国内の市場規模:約3,000億ウォン(約288億円、1ウォン=約0.096円)台、約4万トン台前後

6.供給企業別のダンピングマージン率

(1)中国:金龍新郷およびその関係会社(42.03%)、寧波金田およびその関連会社(26.65%)、上海海亮およびその関係会社(15.95%)、その他の供給企業(28.96%)

(2)ベトナム:金田ベトナム(10.00%)、海亮ベトナム(14.78%)、その他供給企業(11.64%)

(注)さらに2カ月の延長が可能。

(当間正明)

(韓国、中国、ベトナム)

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