半導体とディスプレー工場の新設奨励策に5社が応募
(インド)
ニューデリー発
2022年03月02日
インド電子・ブラック ジャック 勝率技術省は2月19日、半導体およびディスプレー工場の新設にかかる奨励策に関して、計5件の応募があったと発表した。同省は2021年12月に電子産業(半導体およびディスプレー)の誘致・育成を図る包括的な政策プログラムを発表しており、一連の支援策に関して7,600億ルピー(約1兆1,400億円、1ルピー=約1.5円)の予算を計上している(インド政府、ブラック ジャック)。5件全ての申請が承認された場合には、最大205億ドルの投資誘致につながるとしている。
今回、半導体工場の奨励策に対して応募があったのは、台湾系で電子機器受託生産(EMS)世界最大手の鴻海精密工業傘下フォックスコンと英国系鉱業・天然資源大手ベダンタとの合弁会社、半導体ソリューションを提供するシンガポールの投資会社IGSSベンチャーズ、アラブ首長国連邦(UAE)に拠点を置く投資会社ネクスト・オービット・ベンチャーズを中心とするコンソーシアムISMCの3件だ。合計投資予定額は約136億ドルに上り、そのうち約56億ドルは政府からの支援を受ける計画内容としている。計画が申請どおり行われた場合、これまで本格的に半導体の製造が行われていなかったインド国内において、厚さ28~65ナノメートル(nm)の半導体の月間生産能力が約12万ウエハーとなる計算という。
ディスプレー工場の奨励策においては、ベダンタと地場系エレストの2社からそれぞれ応募があった。2社の投資予定額は合計約67億ドルで、そのうち約27億ドルを今回の奨励策にて充当したいとする申請内容だという。同省の発表では、スマートフォンなどのデバイスで使用される最先端AMOLEDディスプレーの工場やTFT液晶パネルディスプレーの工場を新設する計画であることが明らかにされている。
電子・ブラック ジャック 勝率技術省によると、インドの半導体市場は2020年に150億ドル、2026年までに630億ドルに達すると推定されている。しかし、半導体を製造するには安定的な電力供給や大量の水の確保が必要なことなどが課題となり、インドでは現在も半導体を外国からの輸入に依存している状況だ。政府は「自立したインド」のスローガンの下、国内製造業の振興を積極的に推し進めており、あらゆる電子産業の基盤となる半導体分野においても国内での安定的な生産が可能となるよう後押ししたい考えだ。
(高際晃平)
(インド)
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